http://www.sankeibiz.jp/econome/news/150717/ecd1507171725001-n1.htm
SankeiBiz 2015.7.17
ガラスメーカー大手「旭硝子」(東京都千代田区)のグループ企業「旭硝子ファインテクノ韓国」で働く下請け労働者らが17日、都内で記者会見を開き、「解雇されたのは日本の旭硝子本社の指示だ。解決のため努力してほしい」などと訴えた。労働者らは14日に来日し、旭硝子本社や工場などを訪問。問題解決を求める書面を手渡すなどの活動をしている。
訴えによると、韓国・亀尾市にある「旭硝子ファインテクノ韓国(ファインテクノ)」では、3カ所の下請け企業の非正規労働者320人が働いている。しかし、ファインテクノは6月末、下請け企業のひとつである「GTS」に対して、下請け契約を廃止すると通知。170人の非正規労働者が集団解雇された。
労働者らによると、GTSでは一部の非正規労働者に辞職勧告が出されたり、劣悪な環境の中、最低賃金で働かされたりしたことに労働者が反発し、5月に労働組合を設立。170人の労働者のうち138人が加入し、賃金の引き上げなどを求めていた。すると、ファインテクノがGTSに下請け契約の打ち切りを知らせてきたという。
労働者側は会見で、「携帯のメールでいきなり『もう来なくていい』と告げられ解雇された。日本の旭硝子本社が関与して、大量解雇を指示したと思っている」と主張。「法を順守する日本の企業が、韓国で労働法制を無視する不当労働行為を行っている。日本の旭硝子本社は責任を痛感し問題解決に努力してほしい」などと訴えた。
旭硝子本社は「韓国の関係会社の問題ではあるが、プラズマディスプレーパネル事業終了という事業環境の変化に伴い、やむなく(請負契約の解除を)実施したものと考えている。適法に対応していると理解している」とコメントした。