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朝日デジタル 2015年11月7日
経団連は、企業が新卒学生を採用する際に面接などの選考を始められる時期について、来年はいまの8月から6月へ前倒しする方向で最終調整に入った。9日の幹部会合で了承されれば同日発表する。ただ、大学や文部科学省には前倒しに慎重論があり、関係者の理解を得たうえで経団連の会員企業向けの指針に盛り込む。
採用選考、6月前後に前倒しへ 経団連が時期見直し方針
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選考開始時期は今年、従来の4月から8月にしたばかりだったが、1年で方針転換する。再来年以降の日程は引き続き検討する。会社説明会の開始時期(大学3年の3月)と、正式な内定解禁(大学4年の10月)は今年と同じにする。
日程の後ろ倒しは、安倍政権が2013年4月、「学生を学業に専念させるため」として経団連などに見直しを求めたのがきっかけだ。しかし、選考期間が短縮されたことで、企業間の採用競争が激化。一部企業が大学3年の夏からインターンシップの名目で実質的な選考を始めるなどしたため、学生の就活を長引かせる結果になった。
一方、大学団体でつくる就職問題懇談会(座長・吉岡知哉立教大総長)は再変更に反対で、文科省にも「朝令暮改はいかがなものか」(馳浩文科相)といった慎重意見がある。経団連は4日に再開した政府の関連会合などの場を通じて理解を求めていく考えだ。