http://mainichi.jp/articles/20151210/ddm/008/020/110000c
毎日新聞2015年12月10日
経団連の榊原定征会長は9日、2016年春闘で長時間労働是正を進める方針を明らかにした。1月中旬にとりまとめる経営側の交渉方針「経営労働政策委員会報告」(経労委報告)に盛り込む方針だ。
榊原会長は、四国の経済界との懇談会で訪れた高知市内で記者会見し、安倍晋三首相が掲げた「介護離職ゼロ」について「長時間労働の是正が大前提」と述べた。そのうえで「日本の企業文化としてしみついたケースがある」と指摘、「経営トップがリーダーシップを発揮して、是正を誓約するのが大切だ」と述べた。
経労委報告の原案では、介護、子育て世代、若い世代が能力を発揮できる職場を作るために、長時間労働の是正を求めている。具体的には、ノー残業デー、朝型勤務、オフィス以外の自宅などで働くテレワークなどを推奨している。また、経営会議で社員の労働時間を報告させるなど、経営トップが自ら是正に努めることも提案している。【種市房子】