YOMIURI ONLINE 2016年05月21日
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160520-OYT1T50173.html
金沢大学は20日、指導していた成人の女子学生2人にセクハラ行為を繰り返したとして、60歳代の男性教授を懲戒解雇処分にした。
同大によると、男性教授は2014年8月〜15年5月、自分の研究室に所属する2人に対し、学内外で身体に触れるなどのセクハラ行為を行った。同月、2人が大学に相談して発覚し、調査委員会は調査を経て、セクハラと暴言などのパワハラがあったと認定した。
大学は2人から相談があった後、指導教授を代えるなどの措置を取った。2人は休学などはせず、現在も大学に在籍しており、警察への被害届は出していない。
教授は、行為は認めているもののセクハラに当たるとの認識はなく、反省も学生への謝罪もしていないという。
同大の福森義宏副学長は記者会見で、教授の氏名や所属学部、行為の内容などについて明らかにせず、「被害者のプライバシーや今後のことを考えると公表できない」と理由を述べた。
同大が法人化した04年度以降、ハラスメント行為で懲戒解雇処分を出したのは初めて。山崎光悦学長は「事態を重く受け止め、研修受講の徹底など再発防止に向けた活動を推進し、本学の社会的信頼の回復に努める」とのコメントを出した。