春闘賃上げ額、前年を下回る 月7497円 経団連発表

http://www.asahi.com/articles/ASJ7643MMJ76ULFA00L.html
朝日DIDGITAL 2016年7月6日

 経団連が6日発表した大手企業の今春闘の賃上げ額(最終集計、ベースアップと定期昇給)は、月額7497円で、昨年の8235円を下回った。上昇率は2・27%で、昨年の2・52%より低かったが、3年連続で2%を超えた。

 安倍政権は2014年春闘から経済界に賃上げを呼びかけ、経団連は会員企業に業績に応じた賃上げを求めてきている。今年は年初からの円高などで経営の先行きに不透明感が強まり、昨年ほどの賃上げ額にはならなかった。上昇率は14年の2・28%も下回った。経団連は3年連続の2%台について「デフレ脱却という社会的要請をふまえた」(労働政策本部)としている。

 ログイン前の続き調査は原則、従業員500人以上の東証1部上場企業を対象とし、集計した17業種118社のうち建設、造船、鉄鋼、紙・パルプの4業種で前年を超えた。

 連合が5日に中小企業も含む企業の春闘の結果をまとめた最終集計では、組合員300人以上の企業の上昇率は前年より0・21ポイント低い2・03%、300人未満の企業は0・07ポイント低い1・81%だった。前年より上昇率は低下したが、中小の方が下げ幅が小さく、連合の須田孝総合労働局長は「中小の労組が踏ん張った」としている。(編集委員・堀篭俊材、北川慧一)

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