朝日DIGITAL 2017年9月29日
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大手住宅メーカーの大和ハウス工業が、埼玉県内の支社で働いていた20代の男性社員に違法な長時間労働をさせたとして、埼玉労働局川越労働基準監督署(埼玉県川越市)から是正勧告を受けていたことが分かった。勧告は6月29日付。
男性が加入する「ブラック企業ユニオン」が今月29日、記者会見して明らかにした。男性は大学を卒業後、2014年4月に新卒で入社。埼玉西支社の営業職として、日中はモデルルームなどで住宅販売の営業をこなす一方、資料作成などで深夜まで仕事に追われていたという。
大和ハウスは、残業時間の上限を労使で定める「36(サブロク)協定」で、繁忙期に適用する上限を月80時間としていたが、同労基署によると、15年5月に月109時間の残業をしていたという。男性は長時間労働が原因でうつ病を発症し、16年5月に退職した。取材に対し、大和ハウスの広報担当者は「このようなことが再び起きないよう、労働時間管理を徹底する」としている。(米谷陽一)