派遣法骨抜き修正再浮上 来週にも可決の動き

 衆院で継続審議となっている労働者派遣法改定案を民主、自民、公明3党が再び骨抜きにして、衆院厚生労働委員会で早ければ来週にも可決させようと狙っています。
 派遣法改定案は、民自公3党が製造業と登録型派遣の原則禁止を削除し、違法派遣があった場合、派遣先企業が派遣労働者に「直接雇用を申し込んだとみなす」規定(みなし規定)を3年先送りする修正を行い、衆院厚労委員会で3時間の審議で採決を強行(昨年12月7日)しました。
 日本共産党は「労働者の保護には極めて不十分な政府案と、それすら骨抜きにしようという修正案は断じて認められない」(高橋ちづ子議員)と反対し、独自の修正案を提出しました。
 結局、国民のたたかいに押されて本会議採決ができず、3党修正案は廃案となり、政府案は継続審議となりました。
 継続審議としたことに自民、公明両党は反発。このため民主党は、今国会の委員会審議の初めに改定案を採決するとし、3党間で調整しています。衆院厚労委員会は早ければ来週にも最初の審議が行われ、審議抜きの採決もあり得ます。
 自公両党は派遣法政府案の骨抜きを主張。みなし規定についても「採用は自由ではないか。労働契約の合意原則に反する」(自民・加藤勝信衆院議員)などと昨年の国会で質問し、完全に骨抜きにするよう求めています。
(赤旗しんぶん 2月16日)
 

この記事を書いた人