NHKニュース 過労死防止を 遺族が法整備訴え

2012年6月6日 NHKニュース

後を絶たない過労死や過労自殺をなくそうと、遺族たちが6日、東京で集会を開き、過労死を防ぐために新たな法律を制定し対策を強化すべきだと訴えました。

この集会は、長時間労働や仕事のストレスによって過労死や過労自殺で亡くなった人の遺族でつくる「全国過労死を考える家族の会」などが開いたものです。

この中で、10年前に当時30歳だった夫を過労死で亡くした内野博子さん(42)は「残業が続いた末に夫は自分と2人の子どもを残して突然亡くなった。法律で長時間労働を制限しなければ過労死はなくならない」と訴えました。

家族の会では、国が過労死について詳しく調査することや、長時間労働をなくすために国や企業の責任を明確にすることなどを柱とした法律の制定を求め、去年から署名活動を行っています。

これまでに21万人分の署名が集まったということで、家族の会では今後、100万人を目標に署名を集め国会に提出することにしています。

家族の会の寺西笑子代表は「長時間労働が当たり前になり過労死はひと事ではないと署名をしてくれる人が増えている。国全体で過労死の問題に取り組めるよう法律の制定を目指していきたい」と話しています。

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