Sankei-Biz  (過労自殺に係わる) 「心の病」労災申請 3年連続で最多 

Sankei Biz 2012年6月16日

職場の人間関係のトラブルや過労などで鬱病などの精神疾患にかかり、昨年度に労災申請した人は前年度に比べ91人増え1272人となり、3年連続で過去最多を更新したことが15日、厚生労働省のまとめで分かった。労災認定された人も17人増の325人で過去最多。このうち東日本大震災で悲惨な体験をするなどして発症した人が20人いた。

厚労省は「鬱病の患者が増えていることや、認定基準の見直しで精神疾患が労災の対象になるとの認識が広まったことが影響した」と分析している。

厚労省によると、精神疾患による労災申請の多い業種は病院などの医療業が94人、社会福祉・介護事業が76人−の順。認定件数はゼネコンなどの総合工事業が22人で最多だった。年齢別では30〜39歳が420人で最も多く、40〜49歳の365人、20〜29歳の247人と続いた。

労災認定された325人のうち、発症の原因別にみると「仕事内容・仕事量の大きな変化を生じさせる出来事があった」が52人(うち自殺24人)、「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」が48人(同0人)、「いやがらせ、いじめ、暴行を受けた」が40人(同3人)だった。

一方、脳梗塞や心筋梗塞など脳・心臓疾患で労災申請した人は96人増えて898人となり、2年連続で増加。このうち震災が原因の過重労働などで発症したのは12人だった。

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