SankeiBiz 2013.7.17
判決後、記者会見する紀莎莎さん=17日午後、富山市
富山市の食品加工会社で中国人実習生として働いていた紀莎莎さん(22)が、妊娠を理由に帰国を強いられそうになり、直後に流産した上、不当に解雇されたとして、同社と受け入れ団体に解雇無効と630万円の損害賠償などを求めた裁判で、富山地裁は17日、解雇を無効と認め、会社側に毎月約11万円の未払い賃金の支払いを命じた。
また、これとは別に会社と団体に計約363万円の賠償金などの支払いも命じた。
阿多麻子裁判長は判決理由で「妊娠を理由に即時帰国を求めることは技能実習制度の趣旨に反する。解雇の手順も不当だ」と指摘。団体に対しては「流産の危険性を認識しながら、原告の意思に反して即日帰国させようとした」とし、賠償責任を認定した。
紀さんは判決後の記者会見で「判決は当然だ」と述べた。