NHKニュース 2013年11月19日
過労死や過労自殺で家族を亡くした人たちが、過労死などを防止する法律の制定を求めて51万人余りの署名を集め、19日、東京で集会を開いて対策の強化を訴えました。
集会は、過労死や過労自殺で亡くなった人たちの遺族で作る「全国過労死を考える家族の会」などが東京・千代田区で開きました。
4年前に27歳の息子を亡くした女性は、「入社したときは心身ともに健康だった息子が僅か2年後に自殺しました。人間らしく働くことができる職場を作ることが必要です」と訴えました。
厚生労働省によりますと、長時間労働や仕事のストレスなどで過労死や過労自殺に追い込まれた人は、未遂を含めて昨年度、216人に上っています。
家族の会では、過労死などを無くそうと法律の制定を求めておととしから署名活動を続けていて、これまでにおよそ51万9000人の署名が集まったということで、与野党の国会議員で作る議員連盟に手渡しました。
議員連盟では先月、法案の要綱をまとめ、今の国会への提出を目指したいとしています。
家族の会の代表で、夫を過労による自殺で亡くした寺西笑子さんは、「署名活動を通して関心が高まってきていると感じる。早く法律を制定し過労死を無くすよう取り組んでほしい」と話しています。