毎日新聞 2014年04月01日 20時09分
自民党の過労死等防止に関するワーキングチーム(森英介座長、WT)は1日、過労死防止対策を国の責務などとする過労死防止法案の内容を了承した。今後、党の厚生労働部会の検討や公明党との調整などを経たうえで、同法制定を目指す超党派議員連盟(馳浩代表世話人)と協議し、今国会に議員立法で提出される見通しだ。
法案の名称は「過労死等防止対策推進法案」(仮称)。過労死の定義は、労災で認定される脳心疾患と過労自殺とした。一方で、呼吸器の疾患など過重労働が原因とされる疾患もあることから、幅広く調査研究を進め、対象も経営者や役員まで広げる。
ワーキングチームの馳事務局長は「法案が通れば過労死に対する国民の自覚、理解も広がり働き方の意識改革にもつながる。何としても今国会中に仕上げたい」と話した。同法制定を求めて会合を傍聴した岩城穣弁護士は「過労死と名前がつく法案が作られることは画期的だ」と評価した。【東海林智】