高校内定率:94.8%も「雇用条件は悪化」

毎日新聞 2014年05月01日 10時21分

 全日本教職員組合(全教)と全国私立学校教職員組合連合は30日、独自に実施している昨年度の高校卒業者の就職状況に関する調査結果を公表した。内定率は94.8%(前年度比1ポイント増)で、1994年度の調査開始以降で最も高い内定率になった。一方で雇用条件は悪化しているといい、全教は「手放しで喜べない」としている。

 両労組の組織がある29道府県の517校、約8万2000人(就職希望者は2万4342人)の調査結果をまとめた。内定率は男子が96.5%(同0.8ポイント増)、女子が92.1%(同1.2ポイント増)。全日制は90%台だったが、定時制・通信制は73.3%だった。

 調査に対し「内定者にアルバイトが含まれている」「仕事が見つからず就職をあきらめた生徒も多い」などの意見が寄せられたといい、全教の今谷賢二書記長は「ブラック企業など雇用条件の悪化が進んだり、女性では介護など特定の職種への求人の偏りがある。支援が必要だ」と話している。【東海林智】

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