NHK 関西ニュース 2016年11月16日
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20161116/4439531.html
大手広告会社、電通の新入社員だった女性が過労のため自殺した問題を受けて、大阪で過労死問題に取り組んでいる弁護士や専門家が集まって15日、緊急のシンポジウムを開きました。
シンポジウムにはおよそ50人が集まり、はじめに、過労死問題に取り組んでいる大阪の弁護士が講演しました。
弁護士は、優良企業とされている大手企業の中には、長時間労働が当たり前のいわば「隠れブラック企業」になっているところがあるとした上で、社員が自己申告する残業時間と実際の残業時間が大きくずれ、適切に労働時間が管理できていないことが共通の問題点だと指摘しました。
このあと、住宅建材メーカーに勤めていた当時40代の夫を4年前に過労死で亡くした遺族が講演し、「夫は、深夜零時に帰宅して、朝6時半に出て行く毎日でした。仕事は生活をしていくためにも、社会とつながるためにも大切なものですが、それ以上に自分を大切にする社会になってほしい」と訴えていました。
主催した大阪過労死問題連絡会の松丸正弁護士は「労働者の命と健康を守るためにも、企業は1人1人の社員の労働時間を正確に把握できるようにしていくべきだ」と話していました。