外国人技能実習生を雇用 97事業所が法令違反 神奈川労働局昨年まとめ
https://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201908/CK2019083002000143.html
東京新聞 2019年8月30日
神奈川労働局は二十九日、外国人技能実習生を雇用する県内の事業所のうち九十七事業所に労働関係法令の違反があったとする昨年の調査結果を発表した。違反のあった事業所数は統計のある二〇一四年以降で最多。 (志村彰太)
調査対象は、法令違反の疑いがあると情報があった百三十一の事業所。このうち74%に何らかの違反があった。違反のある事業所の割合は減少傾向にあったが、今回は初めて増加した。
違反の内訳は、労働時間の超過などが三十一件、現場で使用する機械に十分な安全対策をしていないといった安全基準違反が二十五件、割増賃金の未払いが十九件など。技能実習生五人に一カ月分の給与計百万円を支払っていなかった塗装会社は悪質と判断し、法人と社長を最低賃金法違反の疑いで横浜地検に書類送検した。
このほか、タクシーやバスなど運転手を雇用する事業所への監督結果も発表。ネット通販の普及で多忙化しているトラック事業者の法令違反が多く、調査した二百六十一事業所のうち二百二十六事業所で労働時間超過などの違反が見つかった。トラック事業者の違反割合は近年増加している。