高齢者虐待、過去最悪を更新…「介護職員から」最大の21%増 (12/24)

高齢者虐待、過去最悪を更新…「介護職員から」最大の21%増
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191224-00050230-yom-soci
読売新聞 2019/12/24(火) 15:52配信

 厚生労働省は24日、2018年度の高齢者に対する虐待件数を発表した。介護施設の職員や家族らからの虐待は計1万7870件となり、過去最多を更新した。虐待などによって計22人が死亡していた。

 件数の伸びが大きかったのは介護職員による虐待で、前年度比21・8%増の621件だった。複数が被害を受けた事例もあり、被害者数は少なくとも927人にのぼった。

 虐待の内容(複数回答)は、暴力や拘束など「身体的虐待」(57・5%)が最も多く、侮辱するなどの「心理的虐待」(27・1%)や、必要な世話をしない「介護等放棄」(19・2%)などが続いた。要介護度が重くなるほど身体的な虐待の割合が高くなる傾向があった。

 発生要因としては、「教育・知識・介護技術等に関する問題」が58%、「職員のストレスや感情コントロールの問題」が24・6%を占めた。

 一方、家族らによる虐待は1%増の1万7249件だった。虐待したのは息子(39・9%)、夫(21・6%)、娘(17・7%)の順で多かった。理由は「介護疲れ・介護ストレス」(25・4%)が最多だった。

 調査は06年度分から始まり、自治体が虐待と認定した件数などを集計している。虐待に対する関心が高まって自治体への相談・通報件数も過去最多となっており、これまで表面化していなかった虐待の認定増加につながっているとみられる。 

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