静岡市職員自殺、遺族提訴「真実究明したい」 過重労働とパワハラ主張
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2020/01/11(土) 8:23配信@S[アットエス] by 静岡新聞SBS
2014年12月に静岡市の男性職員=当時(57)=が自殺した問題で、遺族が10日、長時間労働や部下によるパワハラ行為への対応を怠ったとして、市に約6200万円の損害賠償を求める訴えを静岡地裁に起こした。遺族側は「死亡の真実がどこにあったのか究明したい」としている。
訴状によると、男性は14年4月に新しい部署に異動。10月にはうつ病を発症し、12月に職場で自殺した。男性の手帳には、5〜9月に毎月100時間以上の時間外勤務をしていたとの記載があった。
また、毎日のように部下から叱責(しっせき)や罵倒といったパワハラ行為を受けていたとして「長時間勤務と相乗的に作用し、うつ病を発症。自殺に至った」と指摘。過重労働を防いだり、部下を指導したりするといった安全配慮義務に違反していると主張した。
自殺について、地方公務員災害補償基金静岡市支部(支部長・田辺信宏市長)は19年6月に公務災害と認定。遺族側は関係職員の処分などを市に申し入れた。一方、市は12月、部下のパワハラ行為は認められなかったとして職員の懲戒処分は実施せず、謝罪もしない考えを遺族に示した。
男性の妻(58)は談話を発表し、市の回答を「納得できない。つらい気持ちが募るばかり」と批判した。田辺市長は「訴状が届いておらず詳細は分かりかねるが、改めて職員のご冥福をお祈りし、ご遺族にお悔やみを申し上げる」としている。
静岡新聞社