服部信一郎 政権世論調査と青年の選挙行動に思う

8月10日、民主党政権に対する世論調査が、朝日新聞、共同通信、読売新聞に報道されている。内閣支持率は37%(朝日)、38.7%(共同)、44%(読売)で微増、横ばい、上昇とし、低迷しているが、3紙とも菅首相の続投期待では賛成は過半数を越えている。これは4年間で首相が5人目となる交代に嫌気をさしながら、交代させるべき内閣像が見えてこないためではないか。また読売では解散総選挙を聞いているが「出来るだけ早く行う」28%、「急ぐ必要はない」67%とも答えている。昨年の自民党から民主党への政権交代については「よかった」68%、「よくなかった」20%(朝日)と構造改革路線を強引に進めた自民党政権への回帰は今日も拒否感が強く、読売では自民党の政権復帰について聞いているが、「できるだけ早く担当してほしい」16%、「担当していいが、当面は望まない」48%、「担当してほしくない」31%と明確なものとなっている。そのことも影響してか民主党政権この1年の評価では「ある程度評価する」42%、「あまり評価しない」45%(朝日)と拮抗するものとなっている。しかしながら民主党政権の継続期待では「そう思わない」が47%(朝日)で「続いたほうがよい」38%を越え、民主党を信頼していない状況も伺える結果となっている。[seperator]
政策関係では、外交防衛「評価しない」67%、「評価する」15%(朝日)で、大きく「評価しない」が増えた理由を普天間基地問題以降と分析している。
ところで、マスメディアが行なっている世論調査では青年層が入っていないのではないか。固定電話をもたず携帯電話を多用する若い人達は最初からのぞかれているのではないかと思う。今後も青年世論と投票行動を社会的に追いかけ注目もしたいと考える。
保守政党であるみんなの党が議席を増やしたが、福祉国家論に「反感」をもったホワイトカラー青年層が支持したという説もあり、青年間での立場と状況から生まれた流れと言えるが、青年がかかえる問題点や打開の方策について考えをめぐらせる必要を知った。
青年失業率は10%を越え、職にある青年も不安定な仕事であることは間違いない。青年層の投票率は20歳台で30数%であり、無関心、政治へのあきらめや不信が大きいのかも知れない。働きかけをどう提起できるかも課題と考える。
今回、労働者派遣法改正にちからを入れてきた共産党や社民党は議席を減らしていることが気になるが、政党にも青年労働者の関心をよぶ政策(最賃、均等待遇、雇用)をカッコよくアピールし競い合って貰いたい。

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