第17回 あなたの労働時間常識チェックテスト

前回から労働時間の部に入っています。いよいよ日本人の働きすぎの実態に分け入るわけですが、その入口で受講者のみなさんの労働時間知識を確認しておきたいと思います。そのために簡単な穴埋めテストを10問出します。下の解答欄を参考に1問10点で自己採点をしてください。

80点〜100点満点の人は森岡がいいかげんなことを言っていないかどうか今後のこの講義をチェックしていただきたいと存じます。60点〜70点の人は、労働時間についての一般常識はいちおうあると考えられますが、まだ十分ではありません。50点以下の人は賢い労働者とはいえません。労働時間について知らずに損をすることのないように、この講座を受けて一般常識を身につけてください。

? 労働基準法によれば、使用者は労働者に1週間について40時間、1日について(     )時間を超えて、労働させてはならない。

? 労働基準法によれば、使用者は当該事業場の労働者の過半数を代表する労働組合またはそれに代わる者と協定を結び、労働基準監督署に届け出れば、法定の時間外および休日に労働をさせても罰せられない。この「時間外労働・休日労働に関する労使協定」を通称(    )協定という。

? 厚生労働省「平成17年度労働時間等総合実態調査結果」によれば、上記の時間外・休日労働協定を締結している事業場は全体の(    )%にとどまっている(以下の選択肢から正しいと思う数字を記入してください)。

 a45% b70% c27%

? 労働基準法によれば、使用者は、労働者に時間外労働および休日労働をさせた場合は、通常の賃金の最低(    )の割合で計算された割増賃金を支払わなければならない。

? 自民、公明両党は8月28日、時間外労働の賃金割増率について、月に(    )時間を超える部分は50%とする方向で労働基準法の改定を行うことで大筋合意したと伝えられています。時間外労働協定の延長限度に関する厚生労働省の指導基準(1か月45時間)さえ無視したこの改定案に、長時間残業の規制を期待することはできません。

? 最近の総務省「労働力調査」によれば、働き盛りの男性はおよそ1人平均週(    )時間以上働いており、うち4人の1人は週60時間以上働いている(以下の選択肢から正しいと思う数字を記入してください)。

 a45時間 b50時間 c55時間

? 所定労働時間外に労働時間の一部または全部に対して所定の賃金または割増賃金を支払うことなく労働を行わせることをいわゆるサービス残業または(    )といいます。

? 株主オンブズマンが、さきごろ上場企業を対象に行ったアンケート調査で、管理職に就いていることをもって残業手当の支給対象から除外されている人数と割合についてたずねたところ、正社員の(    )%は残業手当の支給から除外されていることが判明しました(以下の選択肢から正しいと思う数字を記入してください)。

 a12% b24% c36%

? 労働基準法において残業手当の支給対象から除外される管理職(管理監督者)とは、人事・労務において経営者と一体的な立場にあり、出退勤の時間を自分で決めることができて、賃金や手当などで地位にふさわしい待遇を得ている者でなければなりません。これに該当しないにもかかわらず残業手当を支給されていない管理職は最近では(    )管理職と呼ばれています。

? 厚生労働省「平成19年就労条件総合調査結果」によれば労働者1人あたりの年次有給休暇の平均取得率は(    )%でした。 1980(昭和55)年はまだ60%ありましたから、それに比べると下がったことは明らかです(以下の選択肢から正しいと思う数字を記入してください)。

 a47% b30% c53% 

回答 ? 8    ?36(または三六)  ? 27  ?2割5分(または25%) ? 60 
      ? 50   ?賃金不払残業    ? 24   ?名ばかり                   ? 47

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