朝日新聞 2013年11月14日
大卒初任給が2年続けて減り、平均額は1年前より0・8%少ない19万8千円になったとの調査を厚生労働省が14日、発表した。高卒も前年より1・2%少ない15万6千円。2年ぶりの減少となった。
景気が回復傾向で、賃金水準が低い中小企業でも新卒を積極的に採用する動きが広がって全体の平均額が下がったためという。2013年の賃金構造基本統計調査で、10人以上が働く企業のうち、新卒採用をした1万4321社の6月分の賃金を調べた。
大卒初任給を企業の規模別にみると、従業員千人以上では前年より0・1%多い20万2500円と、わずかながら増額だった。一方、従業員が100〜999人だと0・6%少ない19万7千円。99人以下だと3・3%減の19万円だった。
中小で減額幅が大きいことについて厚労省の担当者は、「中小のなかでも、より規模の小さな企業が新卒採用に踏み切ったため」とみている。高卒でも同様の傾向が見られたという。