毎日新聞 2014年02月01日
維新の会の党大会であいさつする橋下徹共同代表=東京都港区で2014年2月1日午前11時20分、中村藍撮影 (写真省略)
日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)は1日、東京都内で開かれた党大会であいさつし、自らが提唱する大阪都構想が野党各党の反対で事実上頓挫したことについて、「全政党を相手にした民主主義の戦いになるかもしれない」と述べ、大阪市長・大阪府知事の出直し選に打って出る構えを見せた。これまで一定の協力関係にあった公明党の対応を強く批判した。
また、橋下氏は「こうやってしゃべるのも今日が最後かもしれない。今後の日本維新の会は皆さんに託す」と、党運営から距離を置く考えを示した。ただ、国会議員団幹部に共同代表辞任は否定した。
橋下氏はあいさつで、大阪府・市を再編する都構想の協議を巡る公明の対応を「約束違反」と主張した。公明は、構想の制度設計を協議する法定協議会で、市を分割してつくる特別区の区割り案を絞り込むとの橋下氏らの提案に、他の野党とともに反対した。
橋下氏は、2012年衆院選で公明と関西6小選挙区で選挙協力した際、「都構想を問う住民投票まで進めさせてください」と約束したと強調。さらに「公明までが反対となり、都構想の議論はストップする」との認識を示し、「最後まで戦い抜くところは戦い抜く」と語った。
公明側は約束の存在を否定しており、府議団の清水義人幹事長は1日、「これまで通りきちんと議論しようと言っているだけだ。批判は全く理解できない」と話した。【林由紀子、茶谷亮、阿部亮介】