朝日DIGITAL 2017年12月16日
https://digital.asahi.com/articles/ASKD15KK3KD1ULBJ00G.html
職場の健康管理を担う産業医の8割が、過労やメンタルヘルスへの対応に自信がない。こんな実態が、医師専用の会員制交流サイト「メドピア」のアンケートで明らかになった。相談にあてる時間や精神科の専門知識が足りないことなどが背景にあるという。
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職場の健康管理を担う産業医の8割が、過労やメンタルヘルスへの対応に自信がない。こんな実態が、医師専用の会員制交流サイト「メドピア」のアンケートで明らかになった。相談にあてる時間や精神科の専門知識が足りないことなどが背景にあるという。
産業医は、50人以上の従業員がいる事業者に選任が義務づけられている。アンケートは11月、サイトの会員のうち、産業医として働いている500人からウェブで回答を得た。
非常勤の産業医が多く、1カ月あたりの勤務時間は5時間未満との回答が6割にのぼった。勤務時間に占める業務で多いのは「安全衛生の会議」「職場巡視」「健康診断の結果確認」の順で、従業員と接する時間を長くとれない実態が浮かび上がった。
過労やメンタルヘルスの対応で十分な役割を担えていると答えたのは2割。対応に困る理由には、精神科が専門ではなく「的確に診断できる自信がない」「職場復帰までの見極めが難しい」ことなどが挙がった。
2015年から事業者に義務づけられた質問票による従業員のストレスチェックについて、メンタルヘルスや過労の改善につながっているかどうかは、9割の産業医が「実感がない」と回答した。
従業員が気軽に健康相談をできる場がもっと必要と回答した産業医は8割に上った。企業によっては相談しづらい雰囲気があることや、多忙で医療機関に行く時間をとれない従業員が多いことが理由に挙がった。(野中良祐)