東京電力福島第1原発事故の収束作業を請け負った福島県の建設会社「ビルドアップ」(和田孝社長)の役員が、警報付き線量計(APD)を鉛のカバーで覆うよう作業員に強要した問題で、同社は21日、役員の指示で作業員9人がカバーで覆ったAPDを使ったと認めた。
ビルド社は、強要を指示した役員から和田社長が電話で聞き取った内容を明らかにした。聞き取りによると、カバーで覆って使用したのは1度で、その後は使わなかったという。作業は資材運搬などで、3時間程度だった。
役員は「事前に現場に行った際、APDの音に驚き、鉛防御のイメージが頭の中に浮かんだ」と話したという。