2013年03月29日 共同通信
就職活動をしている大学生らの10・0%が「本気で死にたい、消えたい」と考えて いることが29日、自殺防止に取り組むNPO法人ライフリンク(東京)の意識調査で 分かった。
就職の失敗を苦に自殺するケースは最近増えており、NPOの清水康之(しみず・や すゆき)代表は「非常に多くの学生が自殺を考えているといえる。就活に追い詰められ ているのではないか」と話している。
調査は3月、首都圏を中心とした大学生や大学院生、専門学校生のうち、就職活動中 の男女121人を対象に実施した。
実際に就活に入る前から「本気で死にたい」などと考えているのは8・3%で、就活 開始後は1・7%。「死んだらいろいろなことから逃れられて楽になる」と思っている のは24・2%に上った。
保護者からの期待や希望を感じているのは69・2%だった一方で、「希望する就職 先から内定をもらえないのでは」といった不安を抱いているのは83・2%を占めた。
清水代表は「過度な期待を受けたり、解禁日より前に就活が始まる実態があったりし て、学生は不安を感じている」と分析している。
警察庁の統計によると、「就職失敗」が原因で自殺した20代の男女は、2012年
に149人となり、60人だった07年の2・5倍に増えた。