神戸新聞 2013/10/17 20:06
「過労死防止基本法」の制定を求める超党派による議員連盟(泉健太事務局長)が17日、東京都内で会合を開き、基本法の骨子案を示すとともに今国会中の制定を目指すことを確認した。
基本法の柱は、過労死はあってはならないと国が宣言▽国・自治体・事業主の責務の明確化‐など。過労死で家族を失った遺族や弁護士らでつくる実行委員会が制定を求め、約47万人の署名を集める一方、国会議員にも協力を求めてきた。
議員連盟には約80人が加盟。この日の会合では各党代表者に基本法骨子案を提示し、今国会での制定に向け、10月中に各党で法案の審査を終えるよう、党内に働きかけることを確認した。
会合後、遺族らによる緊急集会が開かれ、約130人が参加。議員連盟の報告に続き、全国過労死を考える家族の会代表の寺西笑子さん(64)が「今も過労で家族を失った人たちから多くの相談が寄せられている。この現実を早く解決したい」と訴え、神戸市垂水区の遺族、西垣迪世さん(69)も「基本法の制定が、過労死を防ぐという強いメッセージを社会全体に送ることになる」と早期制定を求めた。(段 貴則)