職場での感染防止対策 専門家はこの2点を重視
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200217/k10012289011000.html
NHK News 2020年2月17日 15時33分新型肺炎
国内で新型コロナウイルスに感染したという報告が相次いでいます。多くの人が一日のうちで長い時間を過ごす職場でも感染が広がるおそれがあります。感染症対策が専門の東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授に職場での具体的な対策について聞きました。
賀来特任教授は感染しないための対策と感染を広げないための対策、2つを考えるべきだといいます。
まずは職場で感染しないための対策です。感染しないために手洗いやアルコール消毒を徹底すること、そして換気。また、共用のパソコンなど多くの人が使うものに触れたあとには手指を消毒することも大事だといいます。
一方、感染を広げないための対策としては職場で感染が疑われる人が出た場合、いち早く把握する態勢を作ることが重要だということです。
具体的には従業員に発熱など感染が疑われる症状が出た場合にはすぐに報告してもらうとともに、症状が出た従業員には職場には休んでもらい、医療機関を受診するなどの対応を取ってもらうこと、報告を受けたらすぐに共有し、その従業員と同じフロアで勤務しているなど周りにいた人たちには発熱やせきなど体調の変化を注意深く観察してもらうこと、そして従業員が新型コロナウイルスに感染していることが確認された場合、周囲の濃厚接触者にはマスクをしてもらい、手指の消毒などの対策をさらに徹底してもらうことなどが重要だとしています。
また解熱剤を飲んで症状を抑えながら職場に出ると感染を広げるおそれがあるので無理をしない、させないことも大事だということです。
賀来特任教授は「感染する可能性は誰にもひとしくあり、感染した人が悪いわけではない。体調変化を速やかに報告し職場のなかで共有することが大切だ」と話しています。