看護師85%復職希望 大阪労働局など調査
https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/200311/20200311039.html
大阪日日新聞 2020年3月11日
看護職の離職者のうち、85%が復職を希望していることが、大阪労働局や大阪府などの調査で分かった。希望は高いものの、夜勤といった就労環境や技術面への不安が、復帰を妨げる主要因と分析。子育て支援の充実と、短期の事前研修を用意する重要性を指摘している。
看護職は、看護師をはじめ保健師や助産師、准看護師を含む。厚生労働省の本年度の検討会では、2025年の看護職員の不足数が、府は3万5千〜4万6千人と推計。対策が求められているのを踏まえ、復職に関する調査を行った。
府ナースセンターや府医療勤務環境改善支援センターと連携し、昨年11月に実施。免許を持っているにもかかわらず、その職に就いていない潜在看護師3562人を対象に323人から回答を得た。
復職希望者が85%に達する中、復職できない(しない)理由(複数回答)については2大要因があると分析。「夜勤ができない」(42%)▽「急な休みが取れない」(29%)−といった家事育児の要因と、「職場の受け入れ環境が不安」(38%)▽「現在の医療技術についていけない」(30%)▽「責任が重く、医療事故が怖い」(29%)−という技術面に関する要因だった。
復職前の研修は70%が必要と回答。3〜7日程度を希望する割合が高かった。求める支援制度(複数回答)は、保育所▽病児保育▽学童保育−といった保育関連、「夜勤の減免」や「時短制度」といった勤務時間関連が全て5割超だった。
同局担当者は「関係機関に情報を提供し、需給バランス向上につなげていきたい」としている。