解雇、賃金カット、内定取り消し 相談窓口に悲痛な声 新型コロナ
https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/202003/0013198554.shtml
2020.03.17 神戸新聞NEXT
新型コロナウイルスの感染拡大で日本経済が大きな打撃を受け、労働者にそのしわ寄せが来ている。解雇、賃金カット、新入社員の内定取り消しなど労働組合の相談窓口には悲痛な声が寄せられており、特にフリーランスや非正規労働者は深刻だ。(上杉順子、杉山雅崇)
個人加入できる労働組合「ひょうごユニオン」(神戸市中央区)などでつくる実行委員会は3月6〜12日、新型コロナ関連の電話相談を開設。非正規労働者を中心に91件の相談が寄せられた。
西宮市のアルバイト男性は「会社から1カ月休めと言われた。生活があるので働きたいと言ったら解雇と言われた」と訴え、派遣社員としてマイクロバスの運転手をしている男性は「キャンセルが続き、いまだ3月の収入はゼロ」と嘆く。
品薄のマスクをめぐる悩みも深い。京都市のパート女性は「派遣社員に支給される使い捨ての帽子とマスクの処理をさせられ、感染が心配」と不安を募らせていたという。
同ユニオンや兵庫県パート・ユニオンネットワークなどは16日、県と兵庫労働局に内定取り消しやリストラの拡大防止などを求める緊急要望書を提出した。3年前まで非正規として働いていた同ネット事務局長の森口知子さん(68)は「コロナで経済が打撃を受けたからといって、雇用弱者が犠牲になってはいけない」と強調する。同日までに連合兵庫が雇用調整助成金の手続き簡素化などを求め、兵庫労連も経済対策の充実などを県と同労働局に申し入れた。
■主な相談窓口■
兵庫労働局TEL078・367・0850(月−金曜9〜17時)▽連合兵庫TEL0120・154・052(月−金曜10〜17時)▽兵庫労連TEL0120・378・060(月−金曜12〜18時)▽ひょうごユニオンTEL078・382・2116(月−金曜10〜17時)