バス運転手の懲戒取り消す判決
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20200327/5030007143.html
NHK News 長崎 2020年03月27日 21時00分
会社内での言動を理由に出勤停止の懲戒処分などを受けたバス会社の運転手4人が処分の取り消しを求めた裁判で、長崎地方裁判所は、「合理的な理由を欠く」として会社側に取り消しを命じました。
長崎バスの運転手の男性4人は、3年前、自分たちと別の労働組合に加入する同僚に対する言動を理由に、会社から1週間程度の出勤停止の懲戒処分を受けたことは不当だなどとして、バスを運行する「長崎自動車」と代表取締役に対して処分の取り消しなどを求めていました。
27日の判決で長崎地方裁判所の土屋毅裁判官は、「会社では、身体的暴力を伴わない言動に対する処分事例として、同僚間ではけん責に処されたものがある。今回の処分は、これより明らかに重い」と指摘しました。
また、原告の言動については、「会社が不公平な労務対策によってみずから招いた面があることは否定できない」などと指摘しました。
その上で、「処分は合理的な理由を欠き、社会通念上認められない」として、会社側に処分を取り消すよう命じました。
判決のあと、原告が所属する労働組合の嵩靖文執行委員長は「会社は結果を真摯に受け止めて懲戒処分を撤回し、労使関係を正常化することで公益事業として市民に愛される安全安心な会社にしてほしい」と話していました。
判決について、被告側の弁護士は、「処分が重いと判断されたことについては、判決文を精査して控訴するか検討したい」と話しています。