トヨタ・ホンダ、期間工の募集停止 日鉄は一時帰休 (4/3)

トヨタ・ホンダ、期間工の募集停止 日鉄は一時帰休
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57639480T00C20A4MM8000/?n_cid=NMAIL007_20200403_Y
2020/4/3 18:08日本経済新聞 電子版

〔写真〕新型コロナウイルスの影響で、生産ラインを一部停止したトヨタ自動車の高岡工場(3日、愛知県豊田市)

新型コロナウイルスの感染拡大の影響が国内製造業の雇用に及び始めた。トヨタ自動車やホンダが一斉に国内工場で雇う期間従業員の新規募集を全面的に停止した。日本製鉄も従業員を対象に一時的に休職させる「一時帰休」を10年ぶりに実施する。雇用調整はサービスなど非製造業でも広がっており、景気は一段と停滞しそうだ。

ホンダは3月中旬までに、主力の軽自動車「N-BOX」などを手がける鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)で期間従業員の新規募集を停止した。期間従業員を雇う国内全5拠点で募集をやめている。

国内で期間従業員を約2500人抱えるトヨタも現在、全ての工場で募集を停止している。同社は一時的に人員を調整するため、2月から新規募集をやめていた。

トヨタは過去に2008年のリーマン・ショックや11年の東日本大震災後に期間従業員の募集を停止していたが、「最近ではここまで停止期間が長かったことはない」(同社幹部)。マツダも昨秋から国内の全2工場で募集を停止した。

自動車業界の期間従業員は3〜6カ月ごとに更新して直接契約を結んで働く。ただ、働く期間は最長で5年未満。それ以上になると無期雇用する必要があるためだ。通常はこれらの人たちが抜けた後に新規募集をして人員を補充するが、需要低迷を受けて各社は新規募集を停止している。

自動車メーカーに鋼材を供給する日本製鉄は約3万人の組合員を対象に月2回ほどの一時帰休を4月から実施する。すでに労働組合との協議を始め、条件などを詰めている。他の鉄鋼大手では神戸製鋼所も国内工場の従業員を対象に、一時帰休の検討に入った。日鉄や神戸製鋼は国の「雇用調整助成金」制度を活用し、休業手当を支払う方針だ。

コロナ感染拡大で人々の外出抑制の影響を受ける観光や外食など非製造業の雇用環境はさらに厳しい。

テーマパークのハウステンボス(HTB、長崎県佐世保市)が、施設で働く派遣社員の契約解除を派遣会社に要請した。契約している派遣社員は約40人おり、このうち半数以上が対象となるという。2月末から2週間余りにわたって休園するなど、入場者数は大幅に減少していた。

居酒屋大手の鳥貴族は全641店舗のうち直営の394店を4〜12日の9日間、臨時休業する。休業期間中、直営店に所属するアルバイトやパート1万400人は既に勤務が決まっていた場合の賃金だけを保証する。夜間外出自粛で外食産業は大規模な休業を迫られている。雇用の大きな受け皿である非製造業の雇用調整がさらに強まり、景気の一段の下押し要因となりそうだ。 


日本製鉄が一時帰休を検討、トヨタなど期間工募集を停止ー報道
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200404-59398328-bloom_st-bus_all
2020/4/4(土) 9:16配信Bloomberg

(ブルームバーグ): トヨタ自動車とホンダ、マツダの自動車大手3社が期間従業員の新規募集を停止していると4日付の読売新聞朝刊が報じた。自動車メーカーに鋼材を供給する日本製鉄も従業員を一時的に休職させる「一時帰休」実施の検討に入ったという。

新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、新車販売が世界的に落ち込んでいることなどが要因。報道によると、日本製鉄は一時帰休の実施について労働組合と協議しており、月2回程度の方向で検討している。

(c)2020 Bloomberg L.P.

Takako Taniguchi

 

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