NHKニュース 9月10日
ことしの厚生労働白書は、多くの若者が日本の未来に不安を感じ、「結婚離れ」が広がっていると指摘したうえで、若者が安定した仕事に就けるような支援策の推進などが必要だとしています。
10日の閣議で報告されたことしの厚生労働白書は、少子高齢化が進み、厳しい経済情勢が続くなか、日本の将来像を探ろうと、若者の意識に焦点をあてています。
それによりますと、ことし3月、全国の15歳から39歳までの3100人余りを対象に調査を行った結果、「日本の未来は明るいか」という質問に対し、「そう思う」「どちらかといえば、そう思う」と回答した人は、合わせて19.2%でした。
これに対し、「そうは思わない」「どちらかといえば、そうは思わない」と回答した人は、合わせて45.1%と半数近くに上り、多くの若者が日本の未来に不安を感じているとしています。
また、別の調査結果を分析したところ、若者の結婚願望は決して低くないものの、実際には、「結婚離れ」とも言える現象が広がっていると指摘したうえで、年収が300万円未満の男性では、既婚率が10%に満たないことなど、収入面での課題を挙げています。
そして白書では、若者が安定した仕事に就き、適切にキャリアアップが図れるような支援策の推進などが必要だとしています。