朝日デジタル 2013年9月26日
居酒屋チェーン「日本海庄や」で男性従業員が過労死したとして、両親が経営会社「大庄」(東京都)と平辰(たいらたつ)社長ら役員4人に計約1億円の損害賠償を求めた訴訟で、同社側に計7863万円の賠償を命じた一、二審判決が確定した。最高裁第三小法廷(大谷剛彦裁判長)が24日付の決定で、同社側の上告を退けた。
従業員は、京都市北区の吹上(ふきあげ)元康さん(当時24)。一、二審判決によると、吹上さんは2007年4月に大庄に入社し、大津市内の店で調理などを担当。同年8月、自宅で就寝中に急性心不全で死亡した。
10年5月の京都地裁判決は、月80時間の時間外労働をしなければ減給される制度のもとで、吹上さんが過労死したと認定。不合理な労働実態を認識しながら是正しなかったとして、平社長らの賠償責任を認めた。11年5月の大阪高裁判決もこの判断を支持した。