韓国 鉄道がスト 政権に影響の可能性も

NHKニュース 2013年12月23日

韓国では、鉄道公社の労働組合が2週間にわたってストライキを続けていて、パク・クネ大統領は、23日、不法なストライキだとして厳正に対処する考えを強調しましたが、労働組合の事務所に警察が行った強制捜査に批判も出ており、政権運営に影響が出る可能性も指摘されています。

韓国では、鉄道公社が、今後開業する高速鉄道の新しい路線の運営は子会社が行うという方針を決めたことから、労働組合が「民営化への第一歩だ」と反発して今月9日からストライキを続けていて、全国の列車の運行が通常の76%に落ち込むなど、影響が広がっています。

韓国政府は、労働条件とは関係のない不法なストライキだとして中止を求め、警察が、22日、ストライキを指揮した労働組合の幹部を拘束するため、ソウルにある組合の事務所に強制捜査に入り、妨害した組合員らと激しく衝突しました。

これについて、パク・クネ大統領は、23日、大統領府で会議を開き、「原則を破り安易に妥協すれば韓国経済に未来はない」と述べ、不法なストライキには厳正に対処する考えを強調しました。

ただ、22日の強制捜査を巡り、野党から「対話で解決できる問題に公権力で介入した」などと批判が出ているほか、反発を強めた全国組織の労働組合が今月28日にゼネストとパク大統領に退陣を求める運動を行うと予告しており、今後、政権運営に影響が出る可能性も指摘されています。

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