成果賃金:首相「年収1000万円」将来的引き下げに含み

毎日新聞 2014年06月16日 21時38分(最終更新 06月16日 22時02分)

衆院決算行政監視委員会で民主・山井和則氏の質問に答える安倍晋三首相=国会内で2014年6月16日午後2時14分、藤井太郎撮影 (省略)

 安倍晋三首相は16日、衆院決算行政監視委員会に出席し、働いた時間に関係なく成果に応じて賃金を払う新たな制度案の対象者について「現時点では1000万円が目安になる」と述べ、年収1000万円以上の従業員とすることを明言した。そのうえで「経済状況が変化する中で、その金額がどうかということはある」と語り、基準となる年収を将来的に引き下げる可能性に含みを残した。

 首相は、新制度案の適用対象者について「希望しない人には適用せず、職務の範囲が明確で高い職業能力を持つ人材に限定する。一般の勤労者は対象にしない」と説明した。民主党の山井和則氏への答弁。

 新制度は、第1次安倍政権時の2007年、「残業代ゼロ法案」と批判されて撤回した「ホワイトカラー・エグゼンプション(労働時間法制の適用除外)」に似ており、労働組合などが導入に反対している。【影山哲也】

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