従業員に13カ月で3日しか休日を与えなかったとして、水戸労働基準監督署は1日、茨城県笠間市の和菓子製造会社「萩原製菓」と男性会長(69)、女性社長(54)を労働基準法違反の疑いで水戸地検に書類送検した。
送検容疑は、10年8月1日〜11年8月31日、同市内に住む男性従業員(当時30歳)と労使協定を結ばずに3日しか休日を与えず、休日労働を計53回させたとしている。
同労基署によると、従業員は「製造本部長」として出荷管理をしていた昨年8月30日、帰宅後に倒れ、同9月1日に心室細動で死亡。妻が労災請求し、今年2月に過労死と認定された。
会社側は男性の役職について「労基法の規定が一部除外される管理監督者にあたる」と容疑を否認。一方、同労基署は「仕事内容は出荷管理であり、経営者と一体的な立場ではない」と判断した。【佐久間一輝】