【田幸香純】富士通は7日、国内外の従業員5千人を削減すると発表した。半導体事業でパナソニックや台湾企業とつくる合弁会社にも4500人が転籍し、合わせて全従業員の5・5%にあたる9500人が富士通を去る。赤字の半導体を中心にコスト削減を進める狙いだ。
5千人のうち約2千人は半導体事業で削減する。約8600人いる半導体関連の従業員を1千〜2千人に減らし、事業を大幅に縮小して黒字化を図る。残る3千人は、海外の工場などで削減するという。
退職金を割り増しする早期退職制度を実施する方針で、今後、労働組合と時期などを協議する。富士通は赤字に陥っているシステムLSI事業を切り離すため、開発設計部門はパナソニックと、製造部門については台湾積体電路製造(TSMC)と合弁会社を作り、工場や従業員を移す方針だ。