3万人の声、国会包囲 安保法案廃案へ、民意のうねり

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中日新聞 2015年6月25日

国会前で、安全保障関連法案反対を叫ぶ集会参加者=24日夜、東京・永田町で(平野皓士朗撮影)

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 集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案に反対し、廃案や撤回を求める市民や学生、学者らの抗議活動が二十四日、東京・永田町の国会周辺で相次いで行われた。市民ら三万人(主催者発表)は国会を包囲し、「戦争法案絶対反対」などとシュプレヒコールを繰り返した。学生や学者もそれぞれ会見を開き、法案の違憲性を強く訴えるなど、廃案を求める声がうねりとなってきた。

 国会包囲を主催したのは、十五日から平日の日中に、国会前で座り込み行動をしていた市民団体「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」。埼玉県所沢市から参加した中村義則さん(70)、美智子さん(70)夫妻は法案について「国民が七十年かけてつくり上げてきた平和を壊すのは許せない」と話した。

 毎週金曜日に国会前で安保法案に反対する抗議活動をしている学生らのグループ「SEALDs(シールズ)」は二十四日夕、参院議員会館で会見。中心メンバーらが「本当に戦争法案を止められるという思いでやっている」と訴えた。

 集団的自衛権の行使を憲法の解釈変更で認めようとする安倍晋三首相の姿勢に危機感を抱く多分野の学者でつくる「立憲デモクラシーの会」も同日、衆院第二議員会館で会見し、法案の撤回を求める声明を発表した。

 政府・与党は、今国会での法案成立を目指し、二十四日までの予定だった会期を、現憲法下で最長となる九十五日間延長した

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