賞与見送りも「臨時給与」=ローン資金、社員に口止め−東北電

時事ドットコム 2013/09/26

 電気料金の値上げに伴う経費削減の一環として今夏の賞与(ボーナス)支給を見送った東北電力が、住宅ローンなどを抱える社員らに基本給0.5カ月分の「臨時給与」を支給していたことが26日、分かった。支給総額は50億円で、6月に管理職を含む1万2700人に計28億円を、9月に管理職を除く1万1000人に計22億円をそれぞれ支給した。

 6月は政府が東北電の値上げ申請を審査していた時期で、同社は「時期的に誤解を招く」(海輪誠社長)と判断し、社員に臨時給与支給について社外で口外しないよう文書で求めていた。

 海輪社長は臨時給与について「ローン返済を支援するため、年収の一部を前倒しで支給した。賞与と異なり、年収の上積みを図るものでもない」と説明。今後、給与や賞与を減らすことなどで、支給対象者の年収総額が変わらないよう調整するという。

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