ベアも検討対象=14年春闘で−経団連

時事ドットコム 2013/12/04

 経団連で労働政策を担当する宮原耕治副会長(日本郵船会長)は4日、松山市で記者団に対し、2014年春闘について、「ベースアップ(ベア)も含めた検討になる」と述べ、賃金水準全体を底上げするベアの実施も労使交渉の対象となるとの見通しを示した。連合は5年ぶりのベア要求方針を決めており、14年春闘はベア実施が焦点となる。

 円高やデフレによる業績悪化を背景に「ベアを実施する余地はない」と厳しい姿勢を示した13年春闘からは一変する。宮原副会長は、年明け1月下旬に示す14年春闘の経営側指針に関し、「従来以上に、(企業の)業績改善の果実を経済の好循環に向ける形になる」と言明した。ただ、「ある程度中期的な業績改善に確信が持てて初めてベアにつながる」とも述べ、ベア実施では慎重な判断が必要になるとの認識を示した。

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