派遣切りから正社員へ! 労働局へ申し立て1ヶ月

大東市の運送会社「東海ロジテム」に派遣社員として3年間以上働き続けてきた吉井靖男さんが、4月12日、「4月末で契約解除する」と会社から通告されました。
「派遣されて3年半、朝も4時〜5時頃から、夜も7時〜8時まで働き、今ではフォークリフトのオペとしても倉庫の中を知り尽くし、各地への配送の種別分けなど一手に引き受け、倉庫内では他の労働者への仕事上の助言などもしてがんばってきたのに…。」
「雇用契約の解除(解雇)」を通告された吉井さんは、一人で大阪府労働局へ申告したのですが、雇用不安を解消することができず、大阪労連の労働相談に連絡し、建交労大阪府本部が対応することになりました。
4月14日、団体交渉の申入れに対し、会社の回答は、「4月28日に団体交渉に応じる」というものでした。組合が「4月末の契約解除(解雇)を通告しているのに28日に話し合うのでは遅い。」と、抗議すると、会社は「契約解除を1ヶ月間延長する」と回答。5月末までの雇用が確保できました。
4月28日の団体交渉で、「3年以上働いて、会社には直接雇用の申し出義務が生じている。大阪労働局の指導があれば従うのか」という組合の主張に、会社は「従う」という明確な約束を表明しました。
5月29日、2回目の団体交渉で、会社は、5月26日に「大阪労働局からの是正指導があった」ことを認め、会社の違法行為を謝罪した上で、「吉井靖男氏を6月1日から正社員として雇用する」と回答しました。
「一人の労働者の権利を守ることが、全体の労働者の権利を守り抜くことになる」という、労働組合のあり方の基本が、このたたかいを通じて示されたと考えています。(文責 建交労 長崎屋 勉)

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