毎日新聞 2014年03月26日
新入社員の特徴を毎年分析している日本生産性本部(東京都渋谷区)が26日、2014年度のタイプを「自動ブレーキ型」と名付け、公表した。「何事も安全運転の傾向」と分析しているが、背景には、長時間労働などを強いると指摘される“ブラック企業”への防衛策もあるようだ。
同本部は大学の就職担当職員やキャリア教育の専門家などで「職業のあり方研究会」を設け、企業や大学へのヒアリングなどをもとに新入社員のタイプを分析している。
今年のタイプは「(ネットなどでの)情報収集能力にたけ、頭の回転が速い」「高感度センサーで障害物を敏感に察知し、事故を未然に回避する自動ブレーキをほうふつとさせる」。その半面「人を傷つけない安心感はあるが、どこか馬力不足」と指摘している。
分析の背景について、同本部の担当者は「危ない企業を避けるために、情報収集に熱心にならざるを得ない部分があったのでは」と解説する。【東海林智】