毎日新聞 2014年05月12日 20時29分(最終更新 05月12日 20時57分)
「ファストフード労働者に公正な賃金を」と世界35カ国で賃上げを求める市民運動が一斉に行われる。国内で運動に取り組む「ファストフード世界同時アクション・東京実行委員会」が12日に明らかにした。国内では東京都渋谷区で15日にビラ配りなどを行う。
若者を中心に世界中でファストフード労働者が低賃金による貧困に陥っているとして米国の労組「SEIU」(全米サービス業従業員組合)が呼びかけた。同労組は昨年、全米の100都市で「時給15ドル(約1500円)」への賃上げを求めてストライキを行い、反響を呼んだ。
非正規労働者を組織する個人加盟の労働組合や作家の雨宮処凛(かりん)さんらが賛同、実行委員会を作った。12日に都内で開いた記者会見で雨宮さんは「世界で同時に行動する意義に賛同した。マクドナルドなど世界企業を相手に一国だけで賃上げを求めるのは難しい」と話す。ファストフード店で働く20代の非正規雇用の女性は「正社員と同様に働いても4年間で60円の賃上げしかなく、時給は860円。世界中がおかしいと声を上げる行動に共感を覚える」と期待している。
15日午後1時、JR渋谷駅前の渋谷センター街入り口から始める。フェイスブック「http://www.facebook.com/up1500」から情報やプラカードのダウンロードなどができる。【東海林智】