読売新聞 6月8日(日)3時4分配信
政府は7日、非正規雇用の人の待遇改善や正社員への登用を進めるため、非正規雇用を対象とした資格制度を創設する方針を固めた。
主に接客能力など現場での「働きぶり」を評価する仕組みで、6月下旬に決まる新成長戦略に盛り込む。政府は2015年の通常国会で職業能力開発促進法などを改正し、16年度からの導入を目指している。
新たな資格は、非正規雇用の多い〈1〉流通〈2〉派遣〈3〉教育〈4〉健康――の4業種で、接客などの対人サービスに従事する人を対象とする。資格の認定は、厚生労働省から委託を受けた業界団体があたる。これまでに、日本百貨店協会(流通)、日本生産技能労務協会(派遣)、全国学習塾協会(教育)、日本フィットネス産業協会(健康)の4団体が政府の方針に応じた。業界団体が認定することで資格の有用性が高まり、正社員への登用や転職のアピールポイントなどになるとみられている。企業側にとっても、非正規雇用者の自発的なスキルアップが見込める。