毎日新聞 2014年07月18日 21時27分
厚生労働省は18日、職場で虐待を受けた障害者が13年度、253事業所で393人に上るとする虐待状況のまとめを公表した。知的障害者を最低賃金以下の賃金で働かせていたケースが多く、同省労働紛争処理業務室は「障害に乗じて最賃以下で働かせていたのなら悪質だ」と指摘する。
本人の届け出や他者の通報、労働基準監督署の臨検などで明らかになった虐待例を集計した。被害者393人の障害別内訳は、知的障害292人▽身体障害57人▽精神障害56人▽発達障害4人(重複含む)。虐待の内容別では、経済的虐待(最低賃金を下回る賃金で働かされるなど)345人▽心理的虐待(暴言や差別的言動など)47人▽身体的虐待(暴行や身柄拘束など)27人▽性的虐待7人▽放置など5人。【東海林智】