NHKニュース 2014年8月26日
政府が創設を目指す、働いた時間ではなく成果に応じて報酬を決める新たな労働時間制度について、過労死した人の遺族などが26日、厚生労働省に対して「過労死や過労自殺の増加につながる」として導入しないよう要望しました。
新しい労働時間制度は、政府の成長戦略で創設を目指すことが盛り込まれ、厚生労働省の審議会で導入に向けた議論が進められています。
26日は、過労死や過労自殺で亡くなった人の遺族らの団体や、労働問題に取り組む弁護士のグループなど10人余りが厚生労働省を訪れ、「過労死や過労自殺の増加につながる」として制度を導入しないよう求める要望書を担当者に手渡しました。
全国過労死を考える家族の会の東京代表で、小児科医の夫を過労自殺で亡くした中原のり子さんは、「労働者を際限なく働かせることができるという制度は間違っている。過労によって家族の命が損なわれることは絶対あってはならず、広く社会に訴えていきたい」と話していました。