朝日デジタル 2014年10月29日
女性の非正社員がおもな稼ぎ手の世帯は、過半数が年間の収支が赤字――。こんな厳しい家計の実態が、29日に発表されたシンクタンク「連合総研」の調査でわかった。男性の非正社員の赤字割合を上回り、男女間の格差がうきぼりになった。
調査は10月1〜6日、企業で働く20〜64歳の2千人を対象にインターネットを通じてきいた。
過去1年間の世帯収支が赤字か黒字か、同程度かをたずねた結果を、おもな稼ぎ手が正社員(男女)と非正社員(同)である場合にわけて分析した。すると男性正社員で赤字だったのは28・7%だったが、男性非正社員では36・2%に上昇。女性の正社員がほぼ同じ36・5%で、女性の非正社員は51・6%だった。
男女で格差がある実態を示す内容で、非正社員の方が正社員より男女の差が開いた。連合総研の担当者は「男性は中高年の非正社員に技術で稼ぐ専門職がいるが、女性はそういう層が薄いためでは」と分析する。