SankeiBiz 2014.11.18
仕事が増え、後輩への指導も不足しがち−。30代後半から40代の中堅社員のこんな実態が、労働組合への調査で明らかになった。企業がバブル経済崩壊後に採用を抑制した結果、若手社員が不足し、中堅社員の負担が重くなったことなどが影響しているようだ。
調査は、連合系シンクタンクの連合総研が、社員の年齢構成などが職場に与える影響を調べるために昨年5〜9月に実施し、今年9月に公表した。大企業の労組を中心に390労組が回答した。中堅社員が抱えるさまざまな課題を並べ、労組の見方を聞くと、「業務量の増加」に問題があると答えた労組は62.6%に上り、最も多かった。「後輩や部下を指導、教育する時間の不足」に問題ありとした労組も62.6%と最多に並んだ。
今後5年ぐらいの見通しを聞くと、業務量の増加と指導時間の不足は、いずれも80%程度が「問題となる」と回答した。
正社員の年齢構成に、ゆがみが「ある」と答えた労組は38.5%。「どちらかといえばある」も37.7%で、計76.2%の労組が年齢構成に問題を感じていた。