介護施設の外国人元職員が提訴 賃金未払いや誓約書提出

2014/11/28 共同通信

 介護施設の賃金未払いなどで大阪地裁に提訴し、記者会見する元職員の石原チョナさん=28日午後、大阪市の司法クラブ

 関西地域の介護施設「寿寿」(大阪府東大阪市)に勤めていたフィリピン人女性の石原チョナさん(41)が、過剰に厳しい勤務を強いられたなどとして、寿寿に未払い分の賃金や慰謝料など約580万円の支払いを求める訴えを28日、大阪地裁に起こした。

 寿寿は外国人職員を採用する際に、職員本人が死亡しても会社の責任は問わず、「永久に権利放棄する」との誓約書を提出させていた。日本人の職員に比べ給与水準が低く、差別的な待遇だったとしている。

 介護事業の外国人労働者が提訴するのは異例。政府は介護分野の人手不足を緩和するため、外国人の技能実習制度を導入する方針を示している。

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