朝日新聞 2014年12月18日
電機メーカーの労働組合でつくる電機連合は、毎月の賃金を底上げするベースアップ(ベア)を6千円以上、一時金を年間で5カ月分以上とする来春闘の執行部案をまとめた。ベア要求は2年連続で、4千円以上を求めた今春闘を上回る。
来年1月末の中央委員会で正式に決める。
デフレからの脱却や、物価が上がる中で生活を守るためには、来年もベアが必要だと判断した。金額は、上部団体の連合が打ち出した「2%以上」にも沿った内容だ。パナソニックや東芝など主要労組は、統一交渉での具体的な要求額の検討に入る。
また来春闘では、これまで以上に非正社員に対する取り組みを強める。業界の18歳の最低賃金は月額4千円の引き上げを求める。前年は3千円を要求し、1500円の回答を得た。
主要労組の統一交渉では、今春闘は2千円のベアを獲得した。一方、シャープとパイオニアの労組は業績不振を理由に統一交渉を離脱した。来春闘で足並みがそろうかどうかも注目されている。(南日慶子)