破格の待遇、初任給1000万円はザラ シリコンバレーのバブリーな働き方

SankeiBiz 2014.12.23

 私は2000年からシリコンバレーに在住しているのですが、最近の状況を一言でいうと“バブル”です。

 ソフトウェアエンジニアの給料がうなぎ上りで、特に若くて優秀な人材の獲得競争が激しくなっているんです。たとえば一流大学の情報科学・情報工学を卒業した学生なら、初任給が800万〜1000万円というのはザラ。修士・博士までいった人なら、さらに数百万円ずつが上乗せされます。

 最近では青田買いが進み、インターンシップ生に60万円以上の月給を支払い、住宅と通勤の足まで会社が提供するのがインターンの“当たり前の条件”になってきました。グラスドアという情報サイトによると、全米のインターン月給トップ10のうち、IT関係でないのはエクソンモービル1社だけ。ほかはすべてシリコンバレーの企業でした。インターンでこれですから、正社員なら2000万〜3000万円プレーヤーはそこら中にいます。

 オンライン決済サービス「ペイパル」を創業したピーター・シールというベンチャーキャピタリストは、20歳以下の起業家の卵20人に10万ドルを出す「シール奨学金」を11年に始めたのですが、その条件は「大学を中退すること」。高校生や中学生をインターンとして採用する企業も出てきていて、エンジニアの獲得競争はどんどん低年齢化しています。(以下続く)

(Blueshift Global Partners社長 渡辺千賀 構成=衣谷 康)(PRESIDENT Online)

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